1歳6か月児健診でよく聞かれるシリーズ:『うちの子どもの動きが多いのって、普通ですか?』

健診でよく聞かれるシリーズをやってみようと思います。1歳6か月児健診・2歳6か月児歯科健診・3歳6か月児健診で分けてお届けするシリーズにします。

このシリーズは私の経験を基にした個人的な意見になります。私自身が経験して感じたこと、医学的なことを踏まえて、いつも健診では保護者の質問に答えています。経験豊富な保健師さんはたくさんいるおり、自分に合ったアドバイスを聞けるかもしれないので、是非健診でお話する保健師さんに聞いてみてくださいね☆

目次

『この子の動きが多いのって、普通ですか?』という質問は結構聞かれます

1歳6か月児健診では、たいていの子どもは歩けるようになっていると思います。歩きだしはよちよちした感じで可愛いですね。安定して歩けるようになると、しっかり歩き、走れるようになってきます。

走れるようになり、スーパーなどの慣れた場所へ行くと、ぴゃーっと走ってお菓子売り場へ行く子がいます。車を降りると走り出し、事故に遭いそうになる子もいます。保護者は心配になりますよね。でもそれって普通のこと?性格の範囲内?それとも普通じゃないのかな?いわゆる多動と言われるもの??と結構悩んでいる保護者は多いです。

普通か普通じゃないかというよりも、子どもが安全に過ごせているか、保護者がその対応に困ったりしんどくなっていないか

普通か普通じゃないのか?というのは、私たち保健師が判断することではないので、それに対する答えは私たちは持っていません。その子どもの動きが普通なのか気になるのであれば、まずは臨床心理士さんの相談に入るのをお勧めします。下の記事でも書いていますが、臨床心理士さんがする「発達相談」というものです(市町村によって名称は異なります)。40~50分ほどの時間で、臨床心理士が子どもとやり取りをし、どれくらい集中力があるか、やり取りに向き合う姿勢があるか、というのを見て、その中で保護者から日常生活のお話を聞き、どう対応していったらいいかアドバイスをします。

ただ、健診に来ていきなり「臨床心理士さんの相談どうですか?」と保健師から聞かれても、躊躇しますよね。躊躇する保護者の方は多いので、「少し考えてからお返事します」というのもOKかと思います。健診で回っている最中に考えるのもいいかと思います。

子どもが安全に日常生活を過ごせているか、保護者が対応に困っていないかというのはとても大事なところです。日常生活の中で

  • 迷子になったり、駐車場で飛び出して事故に遭いそうになる
  • 保護者が制御したり、名前を呼んだりしたら戻ってくるので迷子はないけれど、迷子にならないように気を遣うのが大変
  • 子育て広場に行って一人だけ遊ばずに走り回っている
  • 遊びを転々としていて集中力がないように感じて、どうしていいかわからない
  • 保育園で対応に困っていると言われた

という状況であれば、一度臨床心理士さんに相談してみるのはおススメです。

集団生活での様子を情報収集する

もし子どもが集団生活(保育園や託児所)にいるのであれば、先生に子どもの様子を聞いてみるのも一つの手です。先生へ集団生活の中で

  • 部屋から飛び出したりしているか
  • 他の子どもたちがみんなで一緒に何か1つのことで遊んでいる中、参加できずに走り回ったりしているか
  • 製作などする際に、さほど長くない一定の時間、机に座って製作をできているか

というところを聞いてみたらいいと思います。そしたら自分の子どもも客観視できると思います。

動きが多い子は注意されやすい

家庭保育でも、お出かけするとなると、ほかの人の目も気になるので、ついつい保護者の注意も多くなります。集団生活の中でも動きが多いと、目立つのでよく先生から注意を受けてしまいます。動きが多くなる原因が環境面(音や物など)だったら、環境面を整備していく必要があります。どういう風に介入したら話が入りやすいか、ということも関わる大人が知っていれば、子どもへの理解も増え、注意は少なくなっていきます。注意を受けすぎると子どもが自信を無くしてしまうことにもなってくるので、もし少し気になるようでしたら、臨床心理士さんの相談を勧めます。また、保護者自身も、怒ったりするのはとてもエネルギーが要りますし、「あんなに怒らなくてもよかったな…」と保護者自身を責めてしまうこともあるので、お互いスムーズにやり取りできるように、一度相談するのもいいと私は思います。

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