1歳6か月児健診でよく聞かれるシリーズ:『子どもがご飯を食べるのに時間がかかります。集中して食べてくれません。』

健診でよく聞かれるシリーズをやってみようと思います。1歳6か月児健診・2歳6か月児歯科健診・3歳6か月児健診で分けてお届けするシリーズにします。

このシリーズは私の経験を基にした個人的な意見になります。私自身が経験して感じたこと、医学的なことを踏まえて、いつも健診では保護者の質問に答えています。経験豊富な保健師さんはたくさんいるおり、自分に合ったアドバイスを聞けるかもしれないので、是非健診でお話する保健師さんに聞いてみてくださいね☆

目次

子どもがご飯を食べ終えるのに、1時間ほどかかります

1歳6か月児健診のみではなく、他の年代の健診でもたまにお聞きすることがありますが、『子どもがご飯を食べるのに時間がかかり、家事などが進まない』ということです。

食べるのが遅い理由として、

  • 食べだしたと思ったらすぐ遊びに行く、また戻ってきて食べて、遊びに行く
  • 食べ物で遊んでいる
  • 咀嚼が弱く、ずっと噛んでいて飲み込むのが遅い

といったところかと思います。

そもそも子どもの食事の時間はどれくらい?

そもそも子どもの食事の時間はどれくらいなのでしょうか。栄養士さんや心理士さんのお話を聞いていると、子どもの集中力はもっても15分~30分程度なので、食事の時間もそのくらいで切り上げたらどうか、というお話をされます。子どもが遊んでしまって30分~1時間ほどかかってしまうのは、子どもの集中力も切れてしまっていますし、保護者の方も家事が進まずにイライラしてしまう原因になると思います。なので私たち保健師も、そのような話を聞くと、『15分~30分で切り上げましょう』とお伝えしています。

食事に向き合えるよう、どう整えるか

先ほど、

  • 食べだしたと思ったらすぐ遊びに行く、また戻ってきて食べて、遊びに行く
  • 食べ物で遊んでいる
  • 咀嚼が弱く、ずっと噛んでいて飲み込むのが遅い

という感じで保護者の方が考える食事が遅くなる原因をお伝えしましたが、じゃぁそれに対して食事に向き合えるようにするにはどう整えて行ったらいいのか?というところが悩むところかと思います。

まず「食べだしたと思ったらすぐ遊びに行く」というところに関しては、食事で座る席からおもちゃが見えていないか?というところをチェックしてみてください。どうしてもおもちゃが見えるとそっちに興味が出てくるので、体がそっちに向かってしまいます。なので座る位置やおもちゃとの距離などで一度環境を整えて見てください。

また、「食べ物で遊んでいる」という事に関しては、「食べ物では遊ばない」というところを伝えていく必要があります。1歳6か月くらだと、まだまだ「ダメ」というところに対してスムーズに変化していくというのは難しいところではありますが、何度も制止をしても理解ができないのであれば、一度その食べ物を見えないところへ引くという手段も撮ってみてください。

そして咀嚼に関しては、歯の状態などもあるので、栄養士さん・歯科の先生・歯科衛生士さんなどに相談し、その時期の歯の生え具合にあった食べ物を教えてもらったりしてみてください。よく栄養士さんは、少し固めのおやつ「うるめ」や「干し芋」などを食べてもらったりする方法などを紹介しています。是非健診で相談して見てください。

30分経ったら切り上げる

食事が長引くと、保護者の方も後片付けが遅くなったり、テーブルから離れられなくなるので、ちょっとイライラすることもあります。「あまり食べられてないので、切り上げるの可哀そうかな…」と思うかもしれませんが、遊びに行ってしまったり、遊び食べをするのであれば、「長くても30分で切り上げる」という方法で、食事の時間と遊ぶ時間を区切れるようにしてみてください。

途中で「お腹が空いた」と言われることもあるかもしれないので、ちょっと小さめのおにぎりを作って置いておいたり、残ったおかずをちょっと冷蔵庫に保管しておいたりしてみてください。

我が家は

  • 冷凍のお弁当のおかず
  • おやつにもお出汁にも使える煮干し
  • 焼いたトーストやロールパン

などを即席で出しています。普段ならあまり食べないものでも、お腹が空いていると食べてくれたりするので、一度試してみてください。

体重増加が不安

食事が長引いている家庭の中で、よくある理由が

体重の増加が不安…

という理由で、保護者が頑張って子どもにご飯を食べさせてくれているからです。体重の増加が少ない子は、食に対する興味が少なかったりするので、子どもの好きな食事を考えながら作って、子どもへ食べさせるのは本当に大変だと思います。食べれるメニューが少なく、保護者が作った料理よりも外食の方が良く食べてくれる、という事も多いと思います。それは保護者の作り方が云々の話ではなく、子どもの嗜好であったり、もちろん外食はいろんな人が関わって美味しい料理が作られているので、外食の方が子どもは好んで食べるのは当たり前だと思います。

体重の増加が不安だと、子どもがあまり食事を食べずに遊びに行ってしまったら、追いかけて食べさせて、気付いたら1時間経過している…なんて日常茶飯事だと思います。保護者の方は本当に大変な思いをされていると思うので、

  • 一度栄養士さんに高カロリーの食事のメニューは何か聞いてみて、実践してみる
  • 食事は長くても30分までにして、後は上記で説明した即席で食べさせられるメニューを間食として提供する
  • どうしても食べないときはしょうがないので、諦める。(ただその際は体重が成長曲線のグラフにある標準値内〔グラフに色がついている所〕にあるかを最低でも数か月に1回はチェックしておいたら安心です。標準値を下回るときは、かかりつけ医に相談してみてください)
  • 保育園や幼稚園の集団生活に入ると周囲の子どもたちが頑張っている姿に感化されて「園では食べる」という姿も見られるので、集団に入って食べているのであればそれはそれでいいと思いますし、家庭保育をされている方ならお友達と一緒にご飯を食べる機会を作ってみる

という感じで対応してみてください。

我が家はちょっとメニューが好きそうじゃないときなどは、いつもと違うお皿(例えばちょっとかわいいお皿であったり、電車のお弁当箱など)を使って気分を上げて食べさせることもあります。

食事は家庭保育をされている方だと、1日3食作らなければならないので、本当に大変だと思います。子どもの食事に関しては、案外保護者のメンタルを削ることもあるので、是非栄養士さんに相談して、少し気持ちを楽にして取り組んでいただけたらと思います。

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