乳がんの手術後や放射線治療をすると、手術後の傷や放射線治療後の皮膚炎で今まで使用していた下着が付けづらくなります。手術後と放射線治療後にWacoalとGUNZEと2種類を着用してみて、それぞれの特徴を比較してみました。
乳がんの手術後・放射線治療後の下着の選び方
乳がんの手術後や放射線治療後の下着の選び方としては、
- 下着のワイヤーがないこと
- 生地が優しいもの
- 前開きのもの
- 下着の色は茶色や黒(放射線治療の予定であれば、放射線の照射部位を固定しなければならないため、特殊なマーカーで線を直接肌に書きます。ずっと放射線治療中は体にその線が書かれるため、そのマーカーが下着についたりすることがあります。なのでそのマーカーが下着に付いてもわかりにくいように茶色や黒色のものがおススメです)
といったところがポイントとなるかなぁと思います。
乳がんの手術だと、脇のリンパ節に転移しているかしていないかを、腫瘍の切除をする際に、脇のリンパ節あたりを切って細胞を取って調べます。リンパ節まで転移していなければそこまで、もし転移があればもっと切ってリンパ節切除をしなければなりません。ただ、リンパ節を切除していないからと言って腕に影響がないかと言えば、やはり多少は切って細胞を取っているので、術後の腕の上げにくさはあります。なので前開きの下着の方が、不安は少ないかと思います。
今回は実際に試着してみたWacoalとGUNZEの似たような形を購入し、比べてみました。
Wacoalの下着
Wacoalは女性の下着ではとても有名な企業ですね。Wacoalの商品には「ワコール リマンマ」という商品があり、乳がんの治療を受ける方にお勧めの下着があります。
Wacoalでは、無料の相談会があり、日本の各地(札幌・東京・名古屋・京都・大阪・福岡)にリマンマルームという相談&試着室が設置されています。そちらはネットから予約する感じになりますが、結構予約が埋まっているので、早めに予約するのがおススメです。
リマンマルームは施錠してあるので、誰もがフラッと入れるわけではありません。チャイムを鳴らし、入ります。お部屋は3部屋程あり、対応するスタッフさんは優しく丁寧に教えてくださり、試着もできるため、自分に合う下着を見つけることができます。
リマンマルームに行ってみるきっかけになったのは、一度リマンマ ワコールの商品を購入したのですが、体にフィットするようなしないような…という感じでした。やはり下着などは実際に試着してからの方がよさそうだなぁと思います。
WacoalのBZE693のポイント
術後まもない方|乳房を手術された方の下着・ブラジャー|ワコール リマンマ (wacoal.jp)より引用
WacoalのBZE693のポイントとしては、
- 前開きで楽(ボタン4つ)
- 綿100%で生地が柔らかい
- アンダーラインに締りがあるので腕を上げてもカップが上がりづらい
- 肩から胸元辺りまで長さがある人だと、少しアンダーラインに締りがある分、少し窮屈に感じる
- 人によっては脇の傷が擦れて痛い
というところです。
WacoalのBZE694のポイント
術後まもない方|乳房を手術された方の下着・ブラジャー|ワコール リマンマ (wacoal.jp)より引用
WacoalのBZE694のポイントのポイントとしては、
- 前開きで楽(ボタン4つ)
- 生地に張りがある分、アンダーラインの締りが強く、上記のBZE693よりもホールド感が良い&腕を上げてもアンダーラインが上がってこない
- 生地に張りがある分、生地のソフト感が上記のBZE693よりも少ない
- 人によっては脇の傷が擦れて痛い
WacoalのBZE204のポイント
術後の経過がおちついた方(胸もとをしっかりカバー)|乳房を手術された方の下着・ブラジャー|ワコール リマンマ (wacoal.jp)より引用
WacoalのBZE204のポイントとしては、
- 前開きで楽(ボタンが3つなので楽)
- ポリエステル・ナイロン生地だが、とても滑らかで心地いい
- ホールド感がどの商品よりも一番いい
- 肩から胸元まで長い人でも付け心地がぴったり
- 脇の傷は擦れず、痛くなかった
という感じです。傷が癒えたらとても良いと思います。
GUNZEの下着
GUNZEはなんとなくですが、病院によく置かれているような気がします。GUNZEもワコールのように相談室・試着室はあるのかなぁ?と思い調べてみましたが、相談室などはないのですが、GUNZEの京都にある御池のお店なら、試着が可能なようです。
また病院によっては試着できるので、できそうであれば試着をお勧めします。
ネットで調べてこちらのGUNZE綿混タイプ前開きハーフトップという商品を購入しました。
GUNZEの前開きハーフトップのポイント
GUNZEの前開きハーフトップのポイントとしては、
- 前開きで楽
- 生地がゆったりしている
- 生地を切って自分の体に合わせることができる
- 肩から胸元までが少し長い方でも比較的ぴったりと合う
- 脇の布が長いため、傷を布が覆ってくれているため傷に当たらず痛くない
という感じです。
ただ、こちらの下着はアンダーラインに締りがないため、家事などでよく腕を上げたりする方にとってはカップがずれたりすることもあります。なのでどちらかというと術直後でそこまで腕を動かさない時期に使うのがベストかなと思います。
無印良品も前開きの下着があったようですが…
無印良品も以前は前開きの下着があったようです。ネットで調べたら出てきたのでお店で聞いてみたのですが、店頭では販売していないとのことで、購入はできませんでした。でもネットでは購入ができそうな感じです。ただ、乳がん専用ではないので、実際に装着するとどんな感じかはわかりません。
乳がん用下着の専門店 アン
楽天などを調べると、WacoalやGUNZEよりも少し安く、乳がん用の下着を扱った『乳がん下着の専門店 アン』というお店があります。
千葉県に本店があり、本店に行くと試着ができるようです。
こちらの商品は着用していないのですが、Amazonで見ていると1つ2000円弱で購入できるため、とてもリーゾナブルだと思います。
がんの治療に伴う必要な補整具を市町村が補助してくれるの、知っていますか?
もしかしたら病院などで教えてくれるかもしれませんが、ウィッグや下着などの購入に補助金を市町村によっては出してくれます。
上限がありますが、がんになると治療費などにお金がかかってくるので、とてもありがたいですね。
以上、乳がんの術後の下着に関する情報でした。
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