レントゲンやCTやMRIを子どもに受けさせて大丈夫?~医療被ばくと電磁波の話~

目次

レントゲンやCT、電磁波と聞くと、どのようなイメージがありますか?

子どもの頃、両親ともに被ばく線量に敏感で、レントゲンやCTを嫌っていました。その理由として、父が前職でレントゲンを作る会社に勤務しており、レントゲンやCTの被ばく量が多く体に悪影響が起こる、とのこと。電子レンジも電磁波が体に悪く危険だから1m離れて付け、電子レンジがついている時は近寄ってはだめ、携帯電話は就寝時は電源を切って頭のところに置く、と言われて育ちました。結婚して実家を出るまでは、電子レンジは近くに誰もいないときにつけ、電子レンジを付けたら小走りで距離をとっていました。携帯電話も一時期は電源を消して寝ていました。ある時からめんどくさくて消さなくなったのですが、初めは何か見えないものに頭をやられている(?)のではないかと不安だったのも覚えています。

病院で主治医を困らせたり不機嫌になったこともあった

子どもの頃に打ち身などで病院へ行くと、親が「レントゲンは撮らないでほしい」と言い、主治医が困ったり、少し不機嫌になる様子を見てきました。少し気まずかった記憶があります。もちろんレントゲンやCTの必要性について主治医から説明され、受けることもありました。その場合は「お腹には必ず鉛のエプロンさせてもらってね」と親から言われていました。私一人で受診するときは、親から「なるべくレントゲンを撮りたくないですって言ってね」と言われていましたが、私は主治医が不機嫌になるのが嫌で言い出せずに、黙ってレントゲンを撮って、罪悪感を感じたのを覚えています。
被ばく量が気になる親の子どもである私が、放射線科医と結婚したのはなんとも言えませんが、今私自身がどう思っているかというと、レントゲンやCTを撮りたくないというのは、子どもになるべく健康でいてもらいたい親心なんだろうなと思います。でも何も病気にならなくて良かったな…と思っています。

母子保健の仕事の中で感じたこと

母子保健の仕事をしていると、たまに健診で念のために病院を紹介されたりする子どもがいます。後日、病院の受診がどうだったか聞くと「紹介先の病院で、レントゲンやCTを撮ろうと言われましたが、被ばくが不安なのでしませんでした。」とおっしゃる保護者の方がいます。
気持ちは分かります。今は様々な情報を皆さんもっていらっしゃるので、不安になるのは分かります。私も恐らく医療者にならなければ、今のような考え方もせず、育ってきた環境のままの判断だったと思います。この話を聞いて、私もそうだったことをふと思い出しました。

医療にはメリットとデメリットがあります

レントゲンやCTを受けると、放射線の被ばくが気になりますよね。特に子どものこととなると、本当に大丈夫かな?と不安になります。レントゲンやCTを撮らないに越したことはないと思いますが、病気を見付けるにはとても有用性のあるものです。被ばくが気になり、隠れている病気を見付けれずに進行してしまうよりは、きちんと撮って疑いのある病気を否定することが大事だと思います。
レントゲンやCTは子どもも大丈夫と言われていますので、参考にしてみてください。
放射線の被ばくについて 大阪大学医学部附属病院放射線部 (osaka-u.ac.jp)
医療被ばくについて|MRI・CT検査について|検査受診の皆さまへ|健診会東京メディカルクリニック (mri-takinogawa.jp)
因みに電磁波については、こちらを参考にしてみてください。
電磁界情報センター (jeic-emf.jp) このサイトにあるプレママの説明ガイドは、以前住んでいた市町村で妊婦さん向けに配っており、分かりやすかったです。

最後に

我が子が2歳の頃、「頭が痛い」「目が痛い」と数週間言っていた時期がありました。言い始めた頃に、子どもの言うことだから本当かな~?という気持ちと、何かあったらどうしようという気持ちと半々でした。かかりつけの病院で、「1週間経っても症状を訴えるようであれば、他院に紹介状出すね。」と言われ、結局1週間後も訴えていたので、紹介状をもらって大きい病院でMRIを撮り、何も異常はないというお墨付きをもらって安心したことがあります。
子どもの訴えは曖昧なことも多いですし、分かりづらいですが、万が一なにか病気が隠れているかもしれないことを考え、適切な医療を受けることをお勧めします。


よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

コメント

コメントする

目次