児童虐待 報告義務

今は虐待防止として、病院・学校・幼稚園・保育園などの施設では、「虐待の可能性がある」ような事があれば、児童虐待を取り扱うところへ報告する義務があります。
・体に虐待を疑うような怪我
・首より上の怪我
・保育に必要なもの(コップ・洋服等)を頻繁に持ってこない(いわゆるネグレクト)
等です。
施設が「子どもが虐待されている可能性がある」と報告するのは「義務」です。どのような場合でも報告しなければなりません。

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どのような場合でも報告って、どんな場合?

保護者が悪気があって叩いたわけではない時なども報告の義務に含まれます。例えばよくあるのが、「保護者が準備で忙しい朝に、なかなか子どもを準備をしてくれなかった」「夜、保護者が疲れている中、言うことを聞いてくれなかった」など、保護者が辛い状況の時に「早くしなさい」と、普段しないのについ手が出てしまった。あるいは少し急かす為に子どもをちょこんと押しただけなのに、その拍子に子どもがバランスを崩し、転んでしまって怪我を・・・というケースはよくあります。
「日常的に暴力は振るっていないのに虐待と疑われている!」と怒る保護者は当然居ます。もちろん当たり前だと思います。しかし、虐待をしている人が「虐待してます」と自分から言うことはほぼありません(ごくまれに「うちはそう躾してるんです」という人はいますが)。虐待は家庭に潜んでいるものなので、表面化したときに関わりを持たないと、そのまま子どもは被害に遭い、保護者の辛い状況も続きます。潜んでいる虐待を拾うには、可能性がある全てのケースを拾っていくしかありません。
そして「稀に」手が出ていたとしても、保護者がしんどい状況が続くと、それが日常化する可能性もあります。誰しもが子どもに対して手をあげたいとは思いません。でも保護者を追い詰める状況が、そうさせていく可能性もあるのです。悪気がなかったけれど子どもに怪我をさせてしまった場合があれば、きっちりと施設(病院を受診する際は病院へ、保育園や幼稚園など通園している場合は通園先へ)へ報告しましょう。そのようなことが起こった場合、保護者の育児や家事の負担を減らす方法はないか、子どものやりにくさにどう向き合っていくか、一緒に考えてくれる人は必ずいます。虐待の可能性を報告する施設は「保護者の敵」ではありません。
どういう状況でそうなったのか、保護者の家事・育児の負担はどうなのか、保護者のしんどい状況を話を聞いて、一緒に考えてくれる一番身近な場所だと思います。
(もし残念ながら施設がそのような場所でないときは、保健センターなど違う場所を頼りにしてください。)

日々の生活に追われる保護者たち

日々の生活に追われる保護者は、自分を振り返る時間がなかなか持てません。一旦止まって自分自身のことを考えてみてください。どれだけ自分が頑張っているか。

  • 最近自分を褒める機会はありますか?
  • 自分にご褒美あげていますか?
  • 終わりの見えない育児と家事とに追われ、自分を追い詰めていませんか?


子どもがまだ1人しかいないのに…、近くに実家があるのに…という環境面で「自分は楽なはずなのに」という考えは、間違っています。どのような環境でも、育児はしんどいです。しんどい時、誰かに相談するだけで、自分の状況は変わります。自分の辛さを表出するのは、自分の弱さではありません。生きていく上で、とても必要なことです。「子どもを怒る回数が増えた」「イライラが止まらない」「気持ちが沈む」なんとなく「自分は疲れているな」と思ったら、是非周囲の人にSOSを出して、話を聞いてもらってください。

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