2025年あたりから、『5歳児健診』というのが出てきました。それってなに!?今までそんなのなかったけど??と上の子がいる保護者の方は思うと思います。わが子は5歳児健診に該当しなかったのですが、5歳児健診は就学する際にとても重要な健診になります。
5歳児健診と就学前健診の違い
5歳児健診と言われるので、年長さんに受ける就学前健診の事??と思われる方もいるかもしれませんが、就学前健診は年長さんが秋くらいに自分が行く小学校で、視力検査や歯科検診や内科検診などをサクッと受ける健診になります。こちらは私たち保健センターがするものではなく、教育委員会などの小学校側の方が実施している健診になります。
一方で5歳児健診とは、年長さんではなく、年中さんの時期くらいにする健診になります。対象の時期や、健診内容は、他の乳幼児健診のように市町村によって若干変わってくると思いますが、内科検診や集団での生活に困り感が無いかを実際に確認します。なぜその年中あたりの時期にするのかというと、集団生活で困っている子が、何もサポートがないまま就学し、小学校で困らないようにするために実施しています。
乳幼児健診は4か月児健診、乳児健診(1歳前くらいの健診)、1歳6か月児健診、2歳6か月児健診(市町村によってはない場合もある)、3歳6か月児健診があり、その3歳6か月児健診が終わると、保護者が日常生活で相当困らない限り、サポートにつながることはなく、就学します。子どもも保護者も困っているけれどどうしていいかわからずそのまま時間だけが流れてしまって就学して小学校で困ったり、子どもが集団生活で困っているけれど集団生活を直接見ていないので保護者が気付かずに就学し、小学校で気付いたり…といったことがあります。
年長の就学前健診じゃだめなの?と思われるかもしれませんが、その時期では遅く、サポート体制が整わないので難しいです。子どもが就学するのにあたり、サポートが必要となると、通級指導教室や支援学級などが必要になります。そこにはクラスの人数や先生の配置などの環境を整えないといけないので、年長の秋あたりに「サポートが必要ですね」となったところで、先生の人数が足りない状況になるので、早めに動く必要があります。そのため、5歳児健診は年中あたりの時期に実施し、子どもたちが集団生活で困っていないか、サポートが必要なくらいなのかを見極めます。通級指導教室や支援学級など詳細はこちらの記事になります。

5歳児健診は今の段階では全市町村がしているわけではない
5歳児健診は、そもそも今の段階で実施している市町村と、まだ実施していない市町村があります。私が勤務している市町村では早々と体制を整え、昨年度から実施していますが、私が住んでいる市町村では実施してないです。保健センターはどこの市町村も人員が不足していることもあり、5歳児健診を実施するには体制を整えるのにとても時間がかかるのではないかと思います。私が勤務している市町村では、5歳児健診を対象とする方にアンケートを送り、アンケートを答えてもらった上でサポートが必要そうであれば対象者となり、保健センターに来てもらい受診してもらうという形をとっています。なので全員が保健センターに来るわけではないのですが、思っているよりも予約はいっぱいだなという印象です。
5歳児健診ってなにをするの?
5歳児健診では、身体的・精神的な面で子どもが成長しているか確認します。精神的な面では、集団生活で困っている様子がないかどうかを実際に集団行動を実施してみたりしています。必要であれば、専門的なところへ紹介したり、心理士さんに引き続きみてもらったりすることで、就学までに必要なことや、就学以降の見通しをもってどのようなサポートが必要がを考え、就学後に困らないように保護者の方と話をしていきます。
5歳児健診って嫌だしめんどくさいと思うかもしれませんが…
健診に子どもを連れていくのは、めんどくさいですよね。待ち時間が長いですし、いつも申し訳なく思っています。また、子どもの成長を見させてもらうので、健診の中で嫌な思いをする保護者もいらっしゃるとは思います。その部分も、伝え方が良くないところがあったりすることもあり、申し訳なく思っているのですが、ただ、集団生活で困っている子どもがそのまま小学校に上がってしまうと、後々しわ寄せが子どもと保護者に来ます。そもそも集団生活は、保護者が日常的に見ることはほぼなく、子どもの困り感は保育士さんに声を掛けられて保護者が気付くか、保育参観等でわが子の姿をそのまま見るかのどちらかで気付くことが多いかと思います。ただ、保護者と保育園の関係が良好でなかったり、あまり子どもの姿に意識が向いてない保護者だったりすると、子どもの困り感が拾われないこともあります。客観的に見ることができる機会は少ないので、5歳児健診は是非きちんと受けていただきたいと思います。
また、子どもの成長に関しては、意外と保護者や保育園の先生でも見えていないこともあり、心理士さんの相談をきっかけに子どもの苦手な部分が見つかることもあります。わが子は発音に不明瞭さがあり、言語聴覚士さんの相談(ST)を受けようと思い、保健センターに電話をしました。言語聴覚士さんの相談の予約を取った際、基本的に心理士さんの相談もセットで予約するルールだったので、特にほかの発達面が気になるわけではなかったものの、心理士さんの相談も受けました。先に心理士さんの相談を受けたのですが、その結果、耳からの情報習得レベルは年長の夏の時点で2年遅れている年少レベルと言われました。とても衝撃的でした。保育園では優等生で何も問題ないと言われており、日常生活でも気になる部分は特にありませんでした。でも心理士さんに指摘されて振り返ると、確かに生活面で口頭指示が一回だけだと通りづらかったりする様子などもあったので、そう言われればそうだなぁと納得しました。私自身もその部分は弱いようで、わが子とその検査を受けていて、答えられなかったりする場面もあったので、親子そろってそうなんだろうなと思いました。
その結果を聞いて、学習面で躓くことがあるかもしれないなと思ったのですが、その通りでした。きょうだい間で比べるのは良くないですが、学習面で他のきょうだいと比べると、習得が難しい様子が見られます。ただ、その苦手な部分を保護者が理解していると、学校や習い事でそれを伝えて配慮してもらえるので、わが子の苦手な部分は知っておくほうがいいと思います。
集団生活で過ごしやすくするために受けて欲しい5歳児健診
私は毎日小学校の教室まで子どもを見送りに行っているので実感するのですが、朝の登校の時間だけでも、子どもたちが困っている姿や、集団の中で上手く過ごせていない姿を見ます。何もサポートがないまま小学校生活がスタートすると、集団生活で上手く過ごせていない子たちはやはり注意される回数が多くなり、夏休みを超えたくらいに少し不登校気味になったり、荒れる様子が見られたりします。保護者の方が苦労されている姿もお見掛けすることがあります。それを少しでも軽減するためには、支援が必要な子どもに対して必要なサポートを提供していく必要があります。その準備ができるよう、小学校入学前に、必要なサポートが何かを一緒に考える機会が必要なので、5歳児健診はとても重要な機会です。対象の方は必ず5歳児健診は受けていただけたらと思います。

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